テキーラマーケット 2024-2025
テキーラ産業の「今」を、CRT(テキーラ規制委員会)とCNIT(全国テキーラ産業会議所)の最新統計から読み解きます。日本語で読める2024-2025年のまとめは、現時点で本記事だけです。
2025年の数字まとめ
4.96億L
生産量
2025年・CNIT報告
4.08億L
輸出量
前年比 +1.24%
68%
輸出に占める100%アガベ
プレミアム化が定着
218万t
アガベ使用量
前年比 +21%
出典: CNIT 2025年報告/CRT(テキーラ規制委員会)
- 100%アガベ — 27,862万L
- ミクスト — 12,937万L
トピック1: アガベ価格の暴落
ブーム期に1kgあたり30〜35ペソまで高騰したアガベ・アスルの価格は、2.5〜3ペソ、投げ売りでは1ペソまで暴落しました。テキーラブームを見た新規参入で農家数が2014年の3,100軒から2024年には42,000軒超へと13倍に増え、作付けが需要を大きく超えたためです。
アガベは植えてから収穫まで6〜7年かかります。価格が高い時に植えたアガベが安くなってから育つ — この宿命的なタイムラグが、テキーラ産業に約10年周期の価格サイクルを生んできました。いまは「供給過剰の谷」の真っ只中です。
飲み手への含意: 原料が安い局面でも、契約農家を守り続けるブランドがあります。どの蒸留所が誰からアガベを買っているか — それも銘柄選びの物語のひとつです。
トピック2: 米国の飽和、アジアの成長、そして日本
- 世界輸出は2023年に13年ぶりの前年割れとなった後、2024-2025年は横ばい〜微増(+1.24%)。最大市場・米国の在庫調整と消費の踊り場が主因です
- 対照的にアジアは成長市場。2024年上半期の対アジア輸出額は前年比+49%でした
- 日本は2023年に輸入量を前年比+53.6%と大きく伸ばし、輸出先ランキング10位から8位に浮上(約220万L)。世界が踊り場の中で日本のテキーラブームが際立っています
この記事の更新について
本記事は毎年、CRT/CNITの年次発表(例年1〜3月)と貿易統計をもとに更新します。数字の背景をもっと知りたい方は、アプリ内の銘柄データベースで「どの蒸留所の何が日本に入っているか」を眺めてみてください。統計が、急に自分ごとになります。
主な出典: CNIT 2025年報告(Líder Empresarial)/ CRT公式/ France24(アガベ価格)/ JETRO地域レポート(対日輸出)/ Tequila Tracker(NOMリスト集計)